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環境性能お役立ちコラム
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2022
7
22

環境性能認証とは

不動産市場における環境ニーズ

2015年にパリで行われた国連会議にてSDGsが採択されて以降、ESG(環境・社会・ガバナンス)投資への関心が高まっており、投資機関数および投資額は年々増加しています。
また、一般消費者の中でも、環境に対する関心が高まってきています。

こうした環境意識が高まるにつれて、グリーンビルディングと言われる、環境に配慮した不動産へのニーズも年々高まりを見せています。
不動産オーナーやREIT、ディベロッパーなど(不動産所有者)は、保有する不動産がグリーンビルディングであることを分かりやすく示してくれる『環境性能認証』の取得に積極的になっています。

グリーンビルディングとは

グリーンビルディングとは、簡単に言うとあらゆる側面から環境に配慮した不動産のことを指します。
あらゆる側面とは例えば下記のような点を指します。

  • 建築・増改築のプロセスや建材自体が環境に配慮されたものになっていること
  • 省エネルギー性能が高い不動産であること
  • 敷地内の緑化や節水などエネルギー以外でも環境に配慮した不動産であること
  • 室内環境の快適性が高い水準であること
  • 不動産の運営者自身も高い環境意識を持ち、環境に配慮した施策に積極的であること

など

また、グリーンビルディングが環境上のメリットがあることが明白ですが、それ以外にも様々なメリットをもたらしてくれることが分かっています。

  1. 省エネルギーによって、不動産の運用コストを減らしてくれる
  2. 環境意識を共通点にして、優秀な人材を採用し、雇用し続けやすくなる
  3. 環境を軸にブランディングや認知拡大することで、ビジネスチャンスが広がりやすくなる
  4. グリーンビルディングで働く従業員は、頭痛や喘息、花粉症の症状が和らぎやすくなる
  5. グリーンビルディングは、標準的な不動産より高値で取引されやすい

このような様々なメリットによってグリーンビルディングの需要は高まってきています。

環境性能認証とは

環境性能認証とは、不動産がグリーンビルディングであることを分かりやすく示してくれる様々なシステムのことです。
グリーンビルディングであるかどうかは不動産の性能による部分が大きく、外からは見えづらいものです。しかし、環境性能認証を取得することで、不動産が環境に配慮していることや、他の不動産と比べてどれくらい環境配慮の水準が高いのかを示すことが出来るようになります。
また、環境性能認証の取得を目指すことで、どのような点を目指せばグリーンビルディングになれるのか、分かりやすくなるというメリットもあります。

既存向け不動産が対象となる主な環境性能認証を下記に3つ挙げます。

CASBEE不動産

「CASBEE」とは、Comprehensive Assessment System for Built Environment Efficiencyの頭文字を取った略称で、日本語では「建築環境総合性能評価システム」と言います。高い省エネルギー性能や環境負荷の少ない資材・建材の使用といった環境配慮に加え、室内の快適性や景観への配慮なども含めた、不動産の品質を総合的に評価するシステムです。
中でも、「CASBEE不動産」は、『竣工後1年以上経過した既存建築物』で『オフィスや店舗、物流施設など』を対象としています。
評価は上からSランク、Aランク、B+ランク、B-ランク、Cランクまでの5段階となっています。

DBJ グリーンビルディング認証

日本政策投資銀行(DBJ) が金融機関として日本で初めて導入した環境性能認証が「DBJ グリーンビルディング認証」です。その特徴は下記の3点です。

  1. 総合評価
    「不動産の環境性能」「リスクマネジメント」「ステークホルダーとの協働」「周辺環境・コミュニティへの配慮」「テナント利用者の快適性・多様性」の5つの観点から、不動産を網羅的に評価します。
  2. 簡明性・簡便性
    ステークホルダー間でのコミュニケーションが取りやすいように、端的で分かりやすい評価項目で構成されています。また、不動産所有者にとって申請しやすいように、簡便な手続きで取得できるよう設計されています。
  3. プライズ
    DBJ グリーンビルディング認証には星1~星5の5段階で評価されます。DBJグリーンビルディング認証は星(プライズ)の数がいくつであれ、この星を持っていること自体が価値になるよう設計されていますので、環境性能認証に詳しくない人にとっても分かりやすいものとなっています。

BELS

BELSとはBuilding-Housing Energy-efficiency Labeling Systemの略称で、日本語では「建築物省エネルギー性能表示制度」と言います。CASBEE不動産やDBJグリーンビルディング認証とは異なり、不動産の省エネルギー性能に特化した評価制度となっており、星5段階で表されます。
対象となる建物用途は全てであり、評価結果もシンプルなので、非常にわかりやすい評価制度となっています。

まとめ

このように、環境ニーズの高まりやそれ以外にも様々なメリットを有するグリーンビルディングの需要は高まる一方であり、それを分かりやすく示してくれる環境性能認証の取得は今後不動産を運用していく上で非常に重要になっていきます。

しかし、様々な環境性能認証がある中でどれを取得すればいいかわからない方々も多いと思います。

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