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2023
8
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Casbeeウェルネスオフィスの魅力と効果

CASBEEウェルネスオフィスとは

CASBEEウェルネスオフィスとは、建物利用者の健康性、快適性の維持・増進を支援する建物の仕様、性能、取組みを評価するツールです。以下に、ウェルネスオフィスの意義と特徴について説明します。

ウェルネスオフィスの意義とは?

ウェルネスオフィスとは、建物内で働く人々の健康や幸福感を高めることを目的としたオフィス空間のことです。ウェルネスオフィスは、以下のようなメリットが期待されます。

・健康性:空気質や照明、音環境などの快適性を向上させることで、疲労やストレスを軽減し、免疫力や睡眠質を改善することができます。

・生産性:温度や湿度、二酸化炭素濃度などの適切な調整により、集中力や創造力を高めることができます。また、自然光や植物などの自然要素を取り入れることで、リラックス効果や気分転換にもつながります。エンゲージメント:オフィスのデザインやレイアウトを多様化し、コミュニケーションやコラボレーションを促進することで、従業員の満足度やモチベーションを向上させることができます。また、健康や福利厚生に配慮したオフィス環境は、従業員の離職率を低下させるとともに、採用やブランディングにも有利に働きます。

CASBEEウェルネスオフィスの特徴とは?

CASBEEウェルネスオフィスは、日本独自の建築物環境性能評価システムであるCASBEE(Comprehensive Assessment System for Built Environment Efficiency)の一つです。CASBEEウェルネスオフィスは、以下のような特徴があります。

建築物利用者の視点に立った評価項目

CASBEEウェルネスオフィスでは、建物内で執務する人々の健康性、快適性に直接的に影響を与える要素だけでなく、知的生産性の向上に資する要因や安全・安心に関する性能についても評価します。評価項目は以下の4つのカテゴリーに分類されます。

・環境品質:空気質や温湿度、照明、音響などの快適性指標

・環境負荷:エネルギー消費量や二酸化炭素排出量などの環境負荷指標

・知的生産性:自然光や自然要素、多様なワークプレイスなどの知的生産性指標

・安全/安心:防災/減災対策やセキュリティ対策などの安全/安心指標評価結果の可視化と改善提案

CASBEEウェルネスオフィスでは、評価結果をグラフやレーダーチャートなどで可視化し、建物の強みや弱みを明確にします。また、評価結果に基づいて、建物の性能や取組みを改善するための提案や事例紹介も行います。

認証制度の運用

CASBEEウェルネスオフィスでは、評価結果を第三者機関によって審査し、認証する制度を運用しています。認証された建物は、CASBEEウェルネスオフィスのロゴマークや認証証を掲示することができます。認証制度には以下の2つのタイプがあります。

CASBEEウェルネスオフィス認証(タイプ1)

CASBEEウェルネスオフィスの評価項目に基づいて認証するタイプです。

CASBEEスマートウェルネスオフィス認証(タイプ2)

CASBEEウェルネスオフィスの評価項目に加えて、CASBEEによる建築物総合環境性能評価の結果も考慮して認証するタイプです。

casbee ウェルネスオフィスの建築基準

ウェルネスオフィスのランクとは?

CASBEEウェルネスオフィスでは、評価項目ごとに採点基準が定められており、それぞれレベル1~5の5段階で採点することが可能です。原則、建築基準法など最低限の必須要件を満たす場合は、レベル1で評価されるような採点基準となっています。一般的な水準と判断される場合は、レベル3で評価されます。

評価項目は以下の4つのカテゴリーに分類されます。

・環境品質:空気質や温湿度、照明、音響などの快適性指標環境負荷:エネルギー消費量や二酸化炭素排出量などの環境負荷指標

・知的生産性:自然光や自然要素、多様なワークプレイスなどの知的生産性指標

・安全・安心:防災・減災対策やセキュリティ対策などの安全・安心指標各カテゴリーの評価結果をグラフやレーダーチャートなどで可視化し、建物の強みや弱みを明確にします。また、評価結果に基づいて、建物の性能や取組みを改善するための提案や事例紹介も行います。CASBEEウェルネスオフィスでは、評価結果を第三者機関によって審査し、認証する制度を運用しています。認証された建物は、CASBEEウェルネスオフィスのロゴマークや認証証を掲示することができます。認証制度には以下の2つのタイプがあります。

・CASBEEウェルネスオフィス認証(タイプ1):CASBEEウェルネスオフィスの評価項目に基づいて認証するタイプです。

・CASBEEスマートウェルネスオフィス認証(タイプ2):CASBEEウェルネスオフィスの評価項目に加えて、CASBEEによる建築物総合環境性能評価の結果も考慮して認証するタイプです。この場合、評価結果がB+以上であることが前提です。

ウェルネスオフィスの株式会社要件

CASBEEウェルネスオフィスの申請者は、原則として申請対象建築物の建築主又は所有者とします。ただし申請対象建築物の所有に対して十分責任を負う立場にある者の場合には、この限りではありません。例えば、テナントとして入居する株式会社が、ビル管理者や他のテナントと協力してウェルネスオフィスの取組みを行う場合、その株式会社が申請者となることができます。申請者は、CASBEEウェルネスオフィス評価員が評価を実施し、申請図書を作成していることを確認する必要があります。評価員は、CASBEEウェルネスオフィス評価員制度によって登録された者でなければなりません。評価員は、CASBEEウェルネスオフィスの評価マニュアルや評価ソフトを用いて、建物の仕様や性能、取組みなどを調査し、評価します。

ウェルネスオフィスのビル要件

CASBEEウェルネスオフィスの評価対象とする建築物は、建物用途が事務所の建築物、又は複合用途建築物における事務所用途部分となります。ビル内での評価の範囲はワークプレイスのみでなく、共用部も含めたビル全体(事務所用途部分全体)とします。なお、複数フロアが評価対象の場合、評価は主要なエリアもしくは基準階などの代表的な階、エリアにより行うことも可能です。CASBEEウェルネスオフィスでは、事務所以外の他の用途建物で利用する場合は、その建物で働くワーカーが利用する事務所部分やその共用部を対象として評価することが出来ます。例えば、学校や病院などの建物においても、教職員や医療従事者が執務する事務室や会議室などをウェルネスオフィスとして評価することができます。

casbee ウェルネスオフィスの実施手順

ウェルネスオフィスの認証プロセス

CASBEEウェルネスオフィスの認証プロセスは、以下のような流れになります。申請者は、CASBEEウェルネスオフィス評価員が評価を実施し、申請図書を作成していることを確認する。申請者は、申請要領に従って、申請書や評価結果表などの申請図書を作成し、当財団または評価認証認定機関に提出する。当財団または評価認証認定機関は、申請図書の内容を審査し、必要に応じて現地調査や追加資料の提出を求める。当財団または評価認証認定機関は、審査結果を申請者に通知し、認証が決定した場合は、認証証やロゴマークの使用許可を発行する。申請者は、認証証やロゴマークを建物内や広報媒体などに掲示することができる。

ウェルネスオフィスの評価基準

CASBEEウェルネスオフィスの評価基準は、CASBEE-建築と同様に、全ての評価項目を5段階(レベル1~レベル5)で採点します。ただし、環境効率の概念を持たないため、BEEは算出されません。評価項目は以下の4つのカテゴリーに分類されます。

評価項目評価項目は以下の4つのカテゴリーに分類されます。環境品質:空気質や温湿度、照明、音響などの快適性指標環境負荷:エネルギー消費量や二酸化炭素排出量などの環境負荷指標知的生産性:自然光や自然要素、多様なワークプレイスなどの知的生産性指標安全・安心:防災・減災対策やセキュリティ対策などの安全・安心指標各カテゴリーの評価結果をグラフやレーダーチャートなどで可視化し、建物の強みや弱みを明確にします。また、評価結果に基づいて、建物の性能や取組みを改善するための提案や事例紹介も行います。各評価項目の採点基準は、以下の考え方に従って設定されています。レベル1~5の5段階評価とし、基準値の得点はレベル3とする。原則として、建築基準法等、最低限の必須要件を満たす場合はレベル1、一般的な水準と判断される場合はレベル3と評価できる採点基準とする。一般的な水準(レベル3)とは、評価時点の一般的な技術・社会水準に相当するレベルをいう。以上が、CASBEEウェルネスオフィスの実施手順と評価基準です。CASBEEウェルネスオフィスは、建物利用者の健康性、快適性を高めるとともに、建築物の環境負荷を低減し、知的生産性や安全・安心を向上させることを目指した評価ツールです。

casbee ウェルネスオフィスの導入事例

大林組技術研究所「テクノステーション」

大林組技術研究所「テクノステーション」は建物全体として世界で初めてWELL認証ゴールドランクを取得した施設です。最先端の省エネ技術と快適性、知的生産性の両立を目指して設計された超広大なワークプレイスや、自然光や緑を取り入れたリラックス空間などが特徴です。ダイキンエアテクノ株式会社東京支店「ウェルネスオフィス」:CASBEEウェルネスオフィスAランクを取得した施設です。空気のプロが提供する快適な空気環境や、自然を感じる休憩スペースなどがあります。空気環境データを見える化し、環境改善に活用しています。

東宝日比谷プロムナードビル

東宝日比谷プロムナードビルは、東京都千代田区にある複合用途ビルです。同ビルは、2023年3月にCASBEEウェルネスオフィス認証(タイプ1)でAランクを取得しました。東宝日比谷プロムナードビルは、CASBEEウェルネスオフィスの導入によって、従業員の健康や幸福感を高めるとともに、生産性やエンゲージメントを向上させることができました。同ビルは、CASBEEウェルネスオフィス認証証やロゴマークを建物内や広報媒体などに掲示することで、社会的責任や信頼性をアピールすることができました。

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