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省エネ計算お役立ちコラム
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2022
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省エネ計算サポート会社の選び方

省エネ計算を自社で行うと手間がかかるため、サポート会社に依頼したいという方も多いのではないでしょうか。しかし、どのようにしてサポート会社を選べばよいか、分からない方もいらっしゃると思います。
ここでは、そんな方々のために、どんな会社がサポートを展開しているのか、その中でどのような基準で選べばいいのかを解説していきます。

様々な業態から参入している

まず注意して頂きたいことは、ここ数年で新規参入が増えているため、依頼先が選びづらくなっている点です。
具体的には、これまで省エネ計算サポートを専業でやってきた会社だけでなく、設計事務所からフリーランスまでその業態は多岐に渡ります。
そこでここでは、皆さんが比較検討しやすくなるように、まず各事業者を大まかに分類して解説していこうと思います。

現状参入している事業者は下記4つに分けることが出来ます。

  • 「専業」
  • 「設計事務所」
  • 「フリーランス・副業」
  • 「その他」

後続で、それぞれがどのような特徴を持っているのかについて解説していきます。

各業態の特徴

専業

こちらは、省エネ計算サポートを専業で行っている会社を指します。
多くの場合下記のような特徴を持っています。

  1. 既に1,000件以上の実績を有している
  2. ノウハウがあり、専門の体制を持っている
  3. 省エネ計算の他、幅広い業務に対応できる

省エネ計算サポート業はできて間もない分野ですが、その中で専業として営んでいる会社の多くは5年以上の実績を持ちます。ですので、他の事業者をはるかに凌ぐ1,000件以上の実績を有し、信頼性の高い会社が多く存在します。
こうした実績を積み上げていく中で、様々なお客様のニーズに応え、様々な用途の建築物に対して省エネ計算サポートを行ってきたため、細かい部分までしっかりとノウハウが形成され、それを安定して実行するための体制も整っています。
加えて、こうした会社は省エネ計算だけでなく、「住宅性能評価」、「BELS」や「CASBEE」などの業務にも対応できるので、1社で環境建築全体において頼りになる存在と言えます。

設計事務所

こちらは、意匠設計や設備設計業務の傍ら省エネ計算サポートも行っている設計事務所を指します。
多くの場合下記のような特徴を持っています。

  1. 設計業務と合わせて一貫して任せることができる
  2. 省エネ計算サポートの実績が豊富な場合が多い
  3. ピーク時は設計業務に人員を大きく割かれてしまう

設計事務所に設計業務と併せて省エネ計算サポートも依頼していれば、もし仮に省エネ適判が受けられなかった場合もスムーズに設計の見直しが可能なため安心です。
また、こうした理由から比較的長いこと省エネ計算サポートを展開している事務所も存在するため、実績のある事務所は高い信頼性を有します。
一方で、年度始めや年度末など、設計業務の受注がピークになる時期は、そちらに人員が多く割かれてしまうため注意が必要です。省エネ計算サポートの稼働が安定せず、納期が延びてしまうリスクが高まります。
従って、省エネ計算サポートのみ依頼したいという場合は、「専業」の省エネ計算サポート会社を選択するのが良いでしょう。

フリーランス・副業

近年、省エネ計算サポートの需要が高くなっていることから、フリーランスや副業でサポートを請け負う方々も増えています。
こうした方々の特徴は下記3つです。

  1. 発注金額が比較的安い傾向がある
  2. 対応中の案件が少ない時は柔軟でスピード感のある対応が可能
  3. 納期の遵守や業務品質の担保にはやや不安あり

フリーランスの方にお願いするメリットとしては、やはり価格の安さでしょう。
また、レスポンスが早かったり、土日も稼働してくれたりと、スピード感のある対応が可能なのも特徴です。
しかし、時にはかえって手間が増えたり、別の事業者に発注し直しになることもあるので注意が必要です。
なぜなら、フリーランスの多くは設計業務と兼務しています。副業で仕事を受けている方は平日は本業メインで稼働しています。個人で対応できる業務量には限りがありますので、仕事量によっては省エネ計算サポート業務が滞ってしまうこともあります。
また、経験が少ないフリーランスに依頼すると、建物用途や設備によっては細かい部分で対応が行き届かないこともあります。
すると、後から続々と資料提出を求められたり、計算業務に時間がかかり納期が延びてしまったりします。
個人で受けている分、法人と比べるとトラブルへの対応力や責任能力は下がってしまいます。
こうしたリスクを避けるためにも、組織的に省エネ計算サポートにあたってくれる会社をおすすめします。

その他

こちらは、専業・設計事務所以外で省エネ計算サポートに力を入れている会社を指します。
主なところで言いますと、住宅保証会社・ソフトウェア会社・法人サービス会社などが近年この業界に参入してきています。
住宅保証会社は住宅の検査ノウハウがあり、それを省エネ計算サポートに応用しています。
ソフトウェア会社では、建築物に関わる様々な測定・計算ソフトウェアを取り扱う会社が、そのノウハウを応用して省エネ計算サポートを展開しています。
法人サービスでは、主に人材派遣やBPOを展開している会社が、人的リソースを活用して省エネ計算サポートを展開しています。

比較ポイント

ここまでは、省エネ計算サポート会社を大まかに分類し、それぞれの特徴について解説してきました。
ここからは、一社一社より細かく比較検討できるように、カギとなる比較ポイントを4つ挙げます。
是非参考にしてみてください。

安かろう悪かろうに注意

ポイントは「価格の低さで省エネ計算サポート会社を選ばない」ということです。
なぜなら、低価格路線をウリにしている新規参入事業者がここ近年増加していますが、こうした事業者は業務不履行のリスクが高いためです。
こうした新規参入事業者は実績がまだ少なく、ノウハウが確立していない場合や、本業の傍らで省エネ計算サポートを展開している場合があります。
特に、300㎡以上の非住宅を新築する場合にこうした事業者に依頼し、もし問題が起こってしまうと、省エネ適判を取得できずに着工・工期が遅れてしまいます。
加えて、新規参入事業者や個人でサポートを請け負っているは問題が発生した際にリカバリが出来ないことも多く、工事が一時的に立ち行かなくなるリスクもあります。
従って、こうした問題を引き起こさないためにも、実績豊富な信頼できる事業者に依頼するようにしましょう。

ノウハウと体制の充実

2つ目のポイントは、「ノウハウと体制が充実している会社を選ぶこと」です。
その理由は2点です。

  1. トラブルが発生しづらく、万が一発生してもリカバリしてもらえる
  2. 付加価値を提供してもらえる

1についてですが、省エネ計算は、建物用途に応じて、計算対象となる設備が異なったり、規模の大きな建築物を対象とする場合は特に、計算業務自体にかなりの手間が掛かったりします。
フリーランスや副業、新規参入事業者では、建物用途の一部では対応実績が無い場合や、対応できる業務量に限りがあるため、業務がひっ迫しやすくなってしまいます。
従って、トラブル発生時の対応能力や責任能力の観点から、フリーランスや副業、新規参入事業者ではなく、ノウハウを確立し組織的に省エネ計算サポートにあたってくれる会社に依頼することをおすすめします。

2についてですが、ノウハウのある会社の中には、単に省エネ計算をサポートするだけでなく、建築物の省エネ性能をより向上させるために相談に乗ってくれるような会社もあります。
たとえば、依頼主の中には、ゆくゆくZEBやZEHの取得を狙っていきたい方々もいらっしゃるかと思います。
ノウハウのある会社はいわば建築におけるの省エネ分野のプロですので、どのようにしてZEBやZEHの取得を目指すのかアドバイスをすることができます。
省エネ計算サポート業務だけでなくこうした付加価値を提供できるのも、ノウハウのある会社を選ぶ大きなメリットと言えます。

納期へのコミット力

3つ目のポイントは「短納期をアピールし無理に受けてしまう事業者に注意すること」です。
具体的には、短納期に期待して発注しても、事業者の段取りが悪く、結果的に納期が延びてしまうケースがあります。
一方で、信頼できる事業者は必ず最短納期の他に標準納期についても明記・言及しています。
また、受注前に段取りやスケジュールについて細かく説明があり、スムーズに業務が履行できるように動いてくれます。
仕事が丁寧なので、手戻りが少なく、結果的にこうした事業者の方が短納期で無理に業務を請け負う事業者よりも早く納品できる場合が多いのです。
従って、短納期を推す事業者ではなく、事前に必要書類や段取り・スケジュールについて説明してくれる信頼できる事業者を選ぶようにしましょう。

対応業務範囲の広さ

最後のポイント4つ目は「省エネ計算以外の業務にも対応できる会社を選ぶこと」です。
住宅性能評価やCASBEEの取得を検討される方々は特に要注意です。
省エネ計算サポート会社の多くは住宅性能評価やCASBEEの申請業務にまで対応できていないため、他の申請業務はまた別の会社に依頼することになってしまいかねません。
資料を提出し、各社とコミュニケーションを取るなど、手間がかなり増えてしまいます。
従って、省エネ計算サポートを依頼する際には依頼先が「住宅性能評価」や「CASBEE」にも対応可能な会社を選定し、一括で効率的に任せられるようにしましょう。

まとめ

ここまで詳細に比較ポイントについて解説してきました。
まとめると、以下です。

  • 価格の安さだけで選ばない
  • トラブル対応や付加価値を考慮し、ノウハウと体制が充実している会社を選ぶ
  • 事前に納期だけでなく段取りについても明確に回答してくれる会社を選ぶ
  • 省エネ計算だけでなく、「住宅性能評価」や「CASBEE」といった幅広い業務にも精通している会社を選ぶ

省エネ計算についてさらに詳しく相談したい方は、
当サイトの独自調査に基づき、特に業界内でも幅広いサポートに精通しているおすすめ会社をピックアップしていますので、下記もご覧ください。

おすすめサポート会社三選

環境・省エネルギー計算センター

上場企業や大手設計事務所から個人設計事務所まで累計1000件以上をサポートしており、年間でも500棟程度をサポートしている業界トップクラスの実績を持ちます。

サポート範囲は省エネ計算にとどまらず、住宅性能評価、CASBEE認証、関連する補助金支援と業界でも稀な総合的に環境建築についてコンサルティングできる会社です。

具体的なご依頼だけでなく、そもそも何をどこに相談すればいいかわからないといった方にもおすすめのサポート会社です。

しろくま省エネセンター株式会社

資料作成から納品、質疑、決裁完了まで完全サポートしてくれる会社です。

この会社の特徴は業界唯一『返金保証』を行っている点です。業務不履行時には返金対応に加え、それまでに作成した資料はもらうことができるため、リスクゼロで省エネ計算を依頼することが可能です。

依頼にあたって特に安心を重視したい方におすすめのサポート会社です。

株式会社イズミシステム設計

業界トップクラスの省エネ計算実績数を誇り、省エネ適合性判定は国内シェアのおよそ20%を占めています。

省エネ計画に関する書類提出等の事務代行はもちろん、LEEDやCASBEE認証に向けたコンサルティング、温熱気流や光環境の解析業務など、省エネ計算に関する幅広いサービスを一括で依頼可能です。

実績と確かなコンサル力をお求めの方におすすめのサポート会社です。

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