BELS（ベルス）とは？

建築物の省エネ性能を星の数で評価・認定する制度

建築物の省エネ性能を星の数で評価・認定する制度とは、BELS（Building Energy-efficiency Labeling System）と呼ばれるものです。BELSは、一般社団法人住宅性能評価・表示協会が運用している第三者機関で、新築・既存の住宅・非住宅に適用可能です。

一次エネルギー消費量と外皮性能を評価基準とするBELSの評価基準は、一次エネルギー消費量と外皮性能です。一次エネルギー消費量とは、建築物が使用する電気やガスなどのエネルギーを原始的な形に換算したもので、省エネ性能の指標となります。外皮性能とは、建築物の壁や窓などの断熱性能や気密性能を表すもので、熱の損失や侵入を防ぐことで省エネに貢献します。

星が多いほど省エネ性能が高く、最高ランクは星5BELSでは、一次エネルギー消費量と外皮性能をそれぞれ算出し、その値に応じて星の数でランク付けします。星が多いほど省エネ性能が高く、最高ランクは星5です。星5の建築物は、一次エネルギー消費量が基準値の50%以下であり、外皮性能も基準値以上であることが必要です。

BELS評価書とは？

BELSの評価結果を記載した書類BELS評価書とは、BELS（Building Energy-efficiency Labeling System）の評価結果を記載した書類です。BELSは、建築物の省エネ性能を星の数で評価・認定する制度で、一般社団法人住宅性能評価・表示協会が運用しています。

建築物の省エネ性能を表示するための資料

建築物の省エネ性能を表示するための資料BELS評価書は、建築物の省エネ性能を表示するための資料です。消費者や事業者にとって、省エネ意識の向上や省エネ対策の促進に役立ちます。BELS評価書は、ラベルや証明書として掲示したり配布したりすることができます。

星の数、削減率、一次エネルギー消費量、外皮性能、ZEH認定の有無などが記載されている

星の数、削減率、一次エネルギー消費量、外皮性能、ZEH認定の有無などが記載されています。

・星の数：一次エネルギー消費量と外皮性能に基づいて、★1～★5の5段階でランク付けされた省エネ性能を示す。星が多いほど省エネ性能が高い。

・削減率：一次エネルギー消費量が基準値に対してどれだけ削減されているかをパーセントで示す。削減率が高いほど省エネ性能が高い。一次エネルギー消費量：建築物が使用する電気やガスなどのエネルギーを原始的な形に換算したもの。単位はkWh/㎡・年。外皮性能：建築物の壁や窓などの断熱性能や気密性能を示す値。単位はW/㎡K。

・ZEH認定の有無：ZEH（ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス）とは、年間で見た建物全体の一次エネルギー消費量と自家発電等による一次エネルギー創出量が同程度となる住宅のこと。ZEH認定を受けた住宅であれば、その旨が記載されます。

BELS評価書の見方は？

星の数で建築物の省エネレベルを判断する

BELS評価書は、建築物の省エネ性能を星の数で評価・認定する制度であるBELS（Building Energy-efficiency Labeling System）の評価結果を記載した書類です。BELS評価書には、星の数、削減率、一次エネルギー消費量、外皮性能、ZEH認定の有無などが記載されています。

削減率で基準に対する省エネ効果を確認する

星の数で建築物の省エネレベルを判断する星の数は、一次エネルギー消費量と外皮性能に基づいて、★1～★5の5段階でランク付けされた省エネ性能を示します。星が多いほど省エネ性能が高く、最高ランクは星5です。星5の建築物は、一次エネルギー消費量が基準値の50%以下であり、外皮性能も基準値以上であることが必要です。

削減率で基準に対する省エネ効果を確認する削減率とは、一次エネルギー消費量が基準値に対してどれだけ削減されているかをパーセントで示すものです。削減率が高いほど省エネ効果が大きいと言えます。例えば、削減率が60%であれば、基準値の60%分だけエネルギーを節約しているということになります。

一次エネルギー消費量で各設備のエネルギー使用量を比較する

一次エネルギー消費量で各設備のエネルギー使用量を比較する一次エネルギー消費量とは、建築物が使用する電気やガスなどのエネルギーを原始的な形に換算したものです。単位はkWh/㎡・年です。BELS評価書では、一次エネルギー消費量を設備別に分類して表示しています。例えば、暖房・冷房・換気・給湯・照明などです。これにより、各設備のエネルギー使用量を比較することができます。例えば、暖房・冷房の一次エネルギー消費量が高い場合は、断熱性能や遮熱性能が低い可能性があります。

外皮性能で断熱性や遮熱性をチェックする

外皮性能で断熱性や遮熱性をチェックする外皮性能とは、建築物の壁や窓などの断熱性能や気密性能を示す値です。単位はW/㎡Kです。外皮性能が低いということは、建築物内部から外部への熱の損失や外部から内部への熱の侵入が多いということです。これは、暖房・冷房によるエネルギー消費量を増やす原因となります。したがって、外皮性能が高いほど省エネに有利です。

ZEH認定で再生可能エネルギー利用の有無を確認する

ZEH認定で再生可能エネルギー利用の有無を確認するZEH（ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス）とは、年間で見た建物全体の一次エネルギー消費量と自家発電等による一次エネルギー創出量が同程度となる住宅のことです。ZEHは、省エネ性能が高く、再生可能エネルギーを利用している住宅です。BELS評価書では、ZEH認定を受けた住宅であれば、その旨が記載されています。ZEH認定の有無を確認することで、再生可能エネルギー利用の有無を把握することができます。

BELS評価書の活用方法は？

BELS評価書には、星の数、削減率、一次エネルギー消費量、外皮性能、ZEH認定の有無などが記載されています。

省エネ住宅や非住宅を選ぶ際の参考にするBELS評価書は、建物の省エネ性能を星の数で表示するため、専門知識がなくても一目で分かりやすいです。省エネ性能が高い建物は、ランニングコストの節約や快適な居住環境などのメリットがあります。BELS評価書を見ることで、自分のニーズに合った省エネ住宅や非住宅を選ぶことができます。

ZEH支援事業やその他補助金制度の申請に利用する

ZEH支援事業やその他補助金制度の申請に利用するBELS評価書は、ZEH（ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス）支援事業やその他の省エネに関する補助金制度の申請に必要な書類として利用できます。ZEH支援事業は、ZEHを新築する場合に最大100万円の補助金が受けられる制度ですが、BELS評価書が必須となっています。その他の補助金制度にも、BELS評価書が必要な場合があります。BELS評価書を取得することで、省エネ住宅や非住宅の建築費用を抑えることができます。

売却時や賃貸時に建物の価値や魅力をアピールする

売却時や賃貸時に建物の価値や魅力をアピールするBELS評価書は、建物の省エネ性能を第三者機関によって客観的に証明することができます。そのため、売却時や賃貸時に、建物の価値や魅力をアピールする材料として活用できます。省エネ性能が高い建物は、市場での需要や競争力が高くなります。BELS評価書を取得することで、建物の資産価値を保ちやすくなります。

省エネ改修やリフォームの計画や効果測定に役立てる

省エネ改修やリフォームの計画や効果測定に役立てるBELS評価書は、既存の建物にも適用できるため、省エネ改修やリフォームの計画や効果測定に役立てることができます。BELS評価書を取得する前後で、建物の省エネ性能がどれだけ向上したかを比較することができます。また、改修やリフォームの際には、BELS評価書を参考にして、外皮性能や設備機器などの性能向上に努めることができます。BELS評価書を取得することで、既存の建物も省エネ化することができます。