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2023
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省エネ計算ソフトのおすすめを紹介!会社に任せる場合と何が

省エネ計算ソフトのおすすめを紹介!会社に任せる場合と何が違う?

省エネ計算ソフトの選定で悩んでいませんか?省エネ計算は現代の建築に欠かせませんが、計算ソフトが多くて何を利用すればよいかわかりづらいですよね。この記事では、使い勝手の良い省エネ計算ソフトと、専門家に依頼する場合のメリットを紹介します。省エネ計算を検討している方は、ぜひ最後まで読み進めて参考にしてください。

省エネ計算とは?

省エネ計算は、建築物のエネルギー性能を評価する法的な手段です。新築や増改築、設備改修時に省エネ計画が基準を満たしているかを判断します。この計算は、CASBEEやBELSなど他の制度と連動しており、建築業界での重要性は増しています。

省エネ計算は、外皮性能や一次エネルギー消費量、再生可能エネルギーの有無など、多くの要素を考慮する必要があり、その計算はとても複雑です。そのため、専用のソフトを使用したり、省エネ計算を専門とする専門家に任せたりして、建築物の省エネ性能を確かめる必要があります。

建築物省エネ法

建築物省エネ法は、建築物のエネルギー効率を向上させるための法律です。2015年に制定され、以前の「エネルギー使用合理化法」からいくつかの要素を引き継ぎつつ、新規制も加えられました。

この法律の制定にあたり、以下の二つが大きく影響しました。

  • 東日本大震災以降のエネルギー需給逼迫
  • 建築物が全エネルギー消費の約1/3を占める

エネルギー効率の向上を促進することで、エネルギー供給の安定と環境保全に貢献する目的があります。

省エネ計算ソフト紹介

省エネ計算ソフトには以下のような種類があります。

  • WEBプログラム
  • YKK AP住宅省エネ性能計算ソフト
  • LIXIL省エネ住宅シミュレーション
  • HOUSE-省エネ
  • M-draw
  • A-repo4

以下にて、それぞれのソフトの特徴を解説します。

WEBプログラム

省エネ計算に役立つWEBプログラムは、建築研究所と国土交通省が開発協力し、無料で提供されています。用途ごとに異なる計算内容があり、住宅と非住宅の両方に対応。インストールや複雑な設定は不要で、Webページから直接利用できます。

WEBプログラムはその手軽さと信頼性から、最も使用されている無料省エネ計算ソフトです。制度の更新にもリアルタイムで対応しているため、安心して使えます。

WEBプログラムの特徴まとめ

  • 建築研究所と国土交通省が開発協力
  • インストールや設定不要、Webページから直接利用が可能
  • 制度の更新にリアルタイムで対応
  • 無料で利用可能

YKK AP住宅省エネ性能計算ソフト

YKK AP住宅省エネ性能計算ソフトは、WEBベースで省エネ性能を容易に計算できるツールです。プルダウン選択で商品名を指定するだけで、熱性能値が計算され、見積もりと連携もできます。申請用計算書や説明資料も自動生成されるため、申請や施主との打ち合わせの手間が省けます。

また、このソフトはZEHやHEAT20といった先進的な省エネ基準にも対応しています。高度な評価方法にも適応し、多角的な提案が可能です。利用は会員登録後、無料で可能。省エネ計算を効率よく、かつ正確に行いたい方におすすめのツールです。

YKK AP住宅省エネ性能計算ソフトの特徴まとめ

  • 会員登録をするだけで、WEBベースで手軽に利用可能
  • プルダウン選択で熱性能値が自動計算
  • 申請用計算書と説明資料の自動生成
  • ZEHやHEAT20など先進的な省エネ基準に対応
  • 無料で利用可能

LIXIL省エネ住宅シミュレーション

LIXIL省エネ住宅シミュレーションは、建築物省エネ法の改正に対応したWEBベースの計算ソフトです。このソフトを使うと、断熱材や設備機器を選ぶだけで省エネ計算が自動で完了します。説明義務に合った資料や提案書も自動生成されるため、建築士の手間を減らしてくれます。

また、申請用の計算書も自動で作れるため、補助金や認定制度への申請が容易になります。WEB上で作業が可能なので、省エネ関連の多様な基準にも対応しているため、効率よく省エネ性能を評価できます。

LIXIL省エネ住宅シミュレーションの特徴

  • 断熱材・設備選択で自動省エネ計算が可能
  • 説明義務対応の提案資料自動作成
  • ZEH、HEAT20など多基準に対応
  • 申請書類自動出力で建築士の作業効率化

HOUSE-省エネ

HOUSE-省エネは株式会社ピボットが販売している戸建て住宅専用の有料省エネ計算ソフトです。主な機能として、外皮性能(UA値、ηA値)や一次エネルギー消費量の計算、さらに届出業務のサポートがあります。操作は簡単で、外壁や屋根、開口部のデータは自動で集計されます。

2025年の義務化に向けて2022年度の基準改定にも対応しています。複数の設計案の比較や断熱材の厚さなどもシミュレーションできます。ライセンスはネット認証方式で、価格は79,200円(税込)です。

HOUSE-省エネの特徴

  • 建築物省エネ法と平成28年省エネルギー基準に準拠
  • 外皮性能(UA値、ηA値)と一次エネルギー消費量の詳細な計算機能
  • 届出業務をトータルでサポート
  • 設計変更に柔軟に対応、リアルタイムで計算結果を更新
  • 複数の設計案を比較し、断熱材の厚さや日除け効果などもシミュレーション可能

M-draw

M-drawは、省エネ計算と必要書類作成の一元管理が可能なソフトウェアです。戸建住宅はもちろん、非住宅にも対応しており、BELS取得などに適応する多機能性を持っています。30年以上の省エネ計算ソフト開発経験と豊富なノウハウを基に設計されているため、その信頼性が高く評価されています。

特に設計図面からのデータ読み込み機能において、外皮性能を瞬時にCADデータに反映できます。効率化に大いに貢献するため、建築士の業務負担を大幅に低減します。また、CADデータやPDFを背景図として、面積拾いや根拠図作成も簡単に行えます。

M-drawの特徴

  • 必要書類とデータ一括管理
  • BELS取得、省エネ適合性判定対応
  • 30年の開発経験、業界ノウハウ活用
  • CADデータとPDF取り込み
  • 面積と根拠図自動作成

A-repo4

A-repoは省エネ計算に特化したソフトウェアで、非住宅から住宅、小規模なプロジェクトから数万m2規模の大規模複合ビルまで対応しています。このソフトウェアは煩雑な計算プロセスを大幅に効率化しており、適判届出書などの各種必要な公式書類の作成もスムーズです。

ソフトウェアは非住宅と住宅の計算を一つにまとめられ、特定の用途に限定しない柔軟性があります。操作面では、ワンタッチでの画面遷移や右クリックメニュー、ツールバーの活用により、素早く簡単に入力作業ができます。

A-repo4の特徴

  • 非住宅から住宅まで幅広い対応
  • 煩雑な省エネ計算を効率化
  • 必要な公式書類のスムーズな作成
  • 操作が直感的でユーザーフレンドリー
  • 他ソフトウェアとのデータ連携可能

省エネ計算ソフトを利用するデメリット

省エネ計算ソフトには以下のようなデメリットがあります。

  • ソフトの扱いに手間がかかる
  • 資料の準備に手間がかかる
  • 間違える可能性が高い
  • 有料版は出費がかさむ

以下にて詳しく解説します。

ソフトの扱いに手間がかかる

省エネ計算ソフトの利用は手間がかかる場合があります。それには以下のような理由があげられます。

  • 初期設定が複雑
  • 建築物の設計情報の入力が必要
  • 環境データなどの詳細入力が必要

この設定作業には時間と専門性が求められ、独学でこなすのはかなり大変です。ソフトは有用ですが、初期設定や操作の専門性が高く、使いこなすのは簡単ではありません。

資料の準備に手間がかかる

省エネ計算ソフトの利用にあたり、資料の準備には大きな手間がかかります。省エネ計算には、建物の仕様や地域条件など、たくさんの情報が必要だからです。具体的には、建築物の設計図、使用材料の詳細、過去のエネルギー使用実績などが必要です。これらの情報を整理するためには、たくさんの時間と労力がかかります。

既存建築物で過去のデータが不十分な場合は、情報収集にさらなる時間と専門知識が必要になります。省エネ計算ソフトはエネルギー効率向上に有用ですが、資料準備の手間も考慮する必要があります。

間違える可能性が高い

省エネ計算ソフトを使用した際、計算を間違える可能性があります。省エネ計算にはたくさんの情報が必要で、ソフトの使用にあたってはたくさんの操作が必要だからです。例えば、建物の材料、寸法、エネルギー使用状況のデータが誤っていた場合、エネルギー消費量やCO2排出量の結果が大きく狂います。使用する際は、計算結果が変わらないよう細心の注意が必要です。

有料版は出費がかさむ

省エネ計算ソフトの利用はコストがかかります。無料版のソフトもあるものの、高度な機能や精度を求める場合は有料版の方が使い勝手が良いからです。有料版では月額や年額のライセンス料が発生し、これらの費用は予想以上の出費となります。省エネ計算ソフトはエネルギー効率向上に役立つツールですが、有料版を選ぶ場合はそのコストも考慮する必要があります。

省エネ計算をプロに任せるメリット

一方で、省エネ計算をプロに任せるメリットも多数あります。

  • 手間が省ける
  • 計算が正確
  • 申請手続きがスムーズ

以下にて詳しく解説します。

手間が省ける

省エネ計算をプロに任せる最大のメリットは手間が省けることです。省エネ計算は専門的な知識と経験が必要で、自分で行う場合はかなりの時間と労力がかかるからです。必要なデータを集め、ソフトウェアを操作して計算を行う過程は、省エネ計算に慣れた専門家でないとスムーズに行えません。このような手間をプロに任せることで、自分自身の負担が軽減されるだけでなく、より迅速かつ正確な結果が得られます。省エネ計算でプロの力を借りることは、多くの手間を省き効率的に仕事を進める良い方法です。

計算が正確

省エネ計算をプロに任せると、計算が正確です。専門家は最新の規格や方法に精通しており、計算ミスが少なくなるからです。たとえば、配管の種類、住宅設備の排水方式、水栓の種類など、省エネ計算にはたくさんの詳細情報が必要です。これらの申請をプロに任せることで、間違いによる手戻りや修正が減少し、最終的な結果も信頼性が高くなります。省エネ計算の正確性を求める場合、プロにその業務を委託することは有効な手段だと言えるでしょう。

申請手続きがスムーズ

省エネ計算をプロに任せるメリットとして、申請手続きがスムーズに進む点が挙げられます。専門家は申請プロセスや必要な書類に精通しており、効率的に手続きを進められるからです。たとえば、新築やリノベーションの際には、省エネ基準に適合しているかを確認するための申請が必要です。これには多くの専門的な書類が求められますが、プロに計算を任せることで、不備なく正確に申請書類を準備できます。申請手続きをスムーズに行うためには、省エネ計算をプロに任せるのが一番です。

省エネ計算会社は複数社から選ぼう

省エネ計算をプロに任せる場合、一社に決めずに複数社から選ぶべきです。そうすると、以下のようなメリットがあります。

  • 価格競争が生まれ、コストパフォーマンスが高くなる
  • サービス品質の比較ができる
  • それぞれの会社の特徴がわかる

省エネ計算会社は複数社から選ぶと、よりコスト効率の良い、高品質なサービスを受けられる可能性が高まります。

省エネ計算ソフトのおすすめを紹介!会社に任せる場合と何が違う?【まとめ】

省エネ計算ソフトは手軽で低コストですが、操作に習熟が必要です。一方で、プロに任せる場合は費用こそかかるものの、正確な計算とスムーズな申請手続きが期待できます。簡単な評価ならソフト、高度な評価はプロに任せるのが良い選択です。プロジェクトの規模や予算、求める精度に応じて選びましょう。

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